驪龍珠漆煙墨

関西のお客様より査定後に宅配にて驪龍珠漆煙墨や半紙などをお譲り頂きました。
書道について
書道は、中国の春秋～戦国時代に成立したといわれています。日本に書道が伝来したのは、奈良時代に入ってからです。また、それと時を同じくして、墨や毛筆、紙といった書道具の製法も伝わりました。それ以来、毛筆と墨で紙に文字を書くことは武士や貴族に必要不可欠な教養とされ、後には庶民の間にも広まっていきました。
平安時代に入ると、当時の中国である唐の書風に大きく影響を受けた3人の書家が現れます。この3人を「三筆」（さんぴつ）と呼びます。
その後、唐が衰退すると、次は「三蹟」（さんせき）と呼ばれる3人の書家が頭角をあらわしました。この時の三蹟の3人とは、小野道風（おののみちかぜ）、藤原佐理（ふじわらのすけまさ）、藤原行成（ふじわらのゆきなり）のことです。この3人は、かな文字の発達、日本独自の”和様”の書道を確立しました。日本書道史における”黄金期”です。
それ以降も順調に発展していった書道ですが、戦国時代に入ったことをきっかけに、一度は衰退する形となりました。その後、戦乱の世が明けるとともに、再び書道は発展し、庶民の間にも広まっていきました。中国式の書風は唐様（からよう）と呼ばれ、和様とともに広く普及しました。近代以降の書道は、和様、唐様にこだわらず、1つの芸術として人々に捉えられるようになりました。