松本民芸家具

中野区のお客様のお引越し整理にて、査定後に骨董品や松本民芸家具をお譲り頂きました。
松本民芸とは？
長野県松本市は、豊かな樹木と乾燥した気候で、家具の生産に適した土地です。市街地は穂高・八森の両山に囲まれています。安土桃山時代にはすでに家具づくりの技術が育っていたと考えられ、城下町を中心に産業が発展していきました。
現在でも、ケヤキやナラなどの無垢材を使い、松本周辺で生産される和風家具を「松本家具」と呼んでいます。松本家具工業協同組合で作られた家具は、国から伝統的工芸品として認定されています。
かつて松本家具は、関東大震災後の復興需要で生産が活発でしたが、戦後まもなく生活様式の変化などの影響を受け、生産高は急激に落ち込みました。
そんな折、柳宗悦らに代表される民芸運動の影響を受けた池田三四郎は、松本家具を後世に伝え、その技術にさらに磨きをかけようと、世界の民芸家具の研究を始め、新しい家具の製作を開始しました。ミズメザクラを主な材料として、当時流行していたデザインを取り入れた椅子やテーブルを製作しました。
これらの家具を総称して「松本民芸家具」と呼び、松本家具の系譜を継ぐ家具として現在も製作されています。